2014年2月12日水曜日

鋳鉄製レバー と MADE IN JAPAN




コンテナ二号機用にサンダーで鉄を削って作ったレバー










それを鋳物屋さんに送った。



上下で砂型が割れる様な形じゃないので

一つ一つ手作業で枠に砂を詰めてくれました。






かたじけない。






鋳物になって帰って来た。

もちろんそのままでは使えんから加工せんとアカン。







治具を作って固定してる。











それをマシニングで削る。

かなり細いエンドミルで
4000回転まで上げて切削するのでNCフライスじゃ出来なかった。







レバーが入るホルダーの部分やね。








水溶製の切削油を吹きかけて削っている。








次にレバーを固定して・・






両サイドを切削して面を出す。







ここが重要。







外品のアルミレバーはこのクリアランスがガタガタで
走るとレバーがガタガタ揺れまくる。

よく折れるしね....。。







そこはJAPAN MADEで0.5ミリのクリアランスにする。

握った際にスムーズかつガタが無いようにする。








そして次はホルダーのワイヤーが刺さる部分の穴開け。









固定して・・








穴を開ける。







ワイヤーの先の金具の入る穴は大きく
その下のワイヤーが通る部分は小さな穴が開いている。









止まりが必要やもんね。









角度を決めた、、固定用の治具を作ってる。








鋳物はどこにも面が無くて固定するのも大変。


固定の為に捨て削りとかしたら
せっかくのザラザラの鋳肌が無くなってしまうもんね。








それに固定して・・










ワイヤーの入る部分を角度を決めて削る。









そして次はレバーとホルダーを止める部分の穴を削る。












可動をスムーズにするカラーも入るようにする。



この部分はアルミの社外だと1.6ミリの厚みしかない。

だからよく割れるんよね。。


どうせ全部作るのだから穴を小さめにして肉厚を持たせて割れないように考えて作る。










レバーを受ける治具を作る。









どこにも平面がない物は完成したら美しいんやけど
固定が出来ないんですよね。。











そこで鉄を削った治具を作らないと直角に穴が開かない。


かね(水平に対する直角)













クリアランスをつめて行けば行くほど難しいね。











ワイヤーの通る穴を開けて・・









やっとレバーらしくなって行く。








いい感じに収まってる。



ここからはレバーを固定しながらスムーズに可動させるカラーと

ワイヤーを固定するカラーを作らんとね。









ワイヤーを固定するカラーをNC旋盤で製作する。








外品は真鍮製のメッキやけど・・もちろん鉄で作る。








そうする事でパーカライズドに出来るし

強度も上がる。



小さい部品だけど

鉄で作らんと気がすまんのやね。

ココは無理言うた。。



どんどん深みにはまるとネジの1本1本が気になるのと同じかもしれない。










最後は突っ切りという刃で切り取る。

右側が製品になる。











ワイヤーを入れる溝を削る。















これでレバー本体の加工は終わった。









ここまで固定が困難な鋳物相手に

試行錯誤しながら専用の治具を何個も作り・・やっとここまで来た。




でも



加工不良で無駄にしたら手で砂を詰めてくれた鋳物屋さんの仕事を無駄にしてしまう。

黒田屋さんが頑張ってくれた。









ここまで加工だけで1か月半か。



とてもじゃないけど採算・・

なんて考えてたら作れんわなぁ。。



でも


最初から自分が欲しい物が無いから

こだわって造って来たんよね。

情熱だけでここまでやって来た。




それをコストが掛かるから出来ないとか言い訳にしたくない、、。

それは初心を忘れ

本末転倒になってしまう。



日本のモノづくりはいつしかそういう部分を忘れ

工場がどんどん海外に移転していってもう二十有余年。

それに伴い技術も流出。。



買う側も悪かろう安かろうを求めているのも事実、大いにある。

巷には中国製や香港製の部品が溢れかえっている。




しかし自分は


未来の人が見てくれたら驚くようなモノ造りを

協力してくれる職人さんと共に


もう一度輝ける日本製品を再興したい。













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